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'01 スコータイとその周辺  旅日記から(6) -------7月27日前半

ワット=シーラッタナマハータート クリックで拡大
[行程] スコータイ→(バス)→シーサッチャナーライ歴史公園見学→(バス)→スコータイ(泊)


内容恐怖のつり橋   ワット=シーラッタナマハータート
その他チャリエン地区の寺院  焼き物の里  /この日前半のデータ

★シーサッチャナーライ歴史公園の略図[別ウィンドウ。地図内クリックで写真見られます]
シーサッチャナーライ歴史公園案内のページ[行き方・まわり方のヒント]

◆恐怖のつり橋    朝起きると、昨日の疲れと酔いのせいか少し調子が悪い。ソンテウでバスターミナルに行き、 9時過ぎにウッタラディット行きのローカルバスが来たので、 車掌さんにシーサッチャナーライを通ることを確認して乗り込んだ。 出発を待つ間、私を見つけた外国人が2人あいついでバスに乗り込んで来て道を聞かれた。 ピッサヌロークからバスでやってきた日本人のおじさんは、スコータイ歴史公園へ行きたいと言う。 もう1人は日本人でもタイ人でもないアジア人の若い男性で、スコータイの街に行きたいと言う。 それぞれの場所へ行くソンテウ乗り場を教えたが、この新しいバスターミナルのことがガイドブックに 載っていないので困ったのだろう。
   バスは途中サワンカロークの街で30分停車したので、 シーサッチャナーライまで1時間40分もかかった。あらかじめ車掌のおばさんに「ムアンカオ」(古い街)で 降ろしてくれるように言っておいたので、近くに来ると車掌さんは、貸自転車屋の前でいいねと念を押し、 そこで降ろしてくれた。降りると床屋の前に自転車が並べてあった。 どうやらレンタサイクルは床屋のサイドビジネスらしい。自転車は1日30Bだった。 よく見ていいものを借りたつもりだったが……。
   レンタサイクル屋のおじさんは、この道を行って右手がお寺だよと教えてくれた。 その通りに細い道を行く。……とびっくり。狭いつり橋だ。手すりはなく、ワイヤが渡してあるだけ。 足もとは幅1mほどの木の板が敷いてあるだけで、しかもデコボコ。今借りたばかりの自転車なので、 まだ慣れずにフラフラするが、自転車から降りて体勢を立て直すスペースもない。下は増水したヨム川が 満々と茶色い水をたたえ、渦を巻いてすごい勢いで流れている。タイヤを取られて転んで落ちたら、 濁流に巻き込まれてひとたまりもないと真剣にびびった。おそるおそる行くと、 何と向こうからバイクがやってくるではないか。すれ違いざまに接触したら川に落ちて死ぬ、と覚悟した……が、 バイクのお姉さんは橋の入口で止まって待っていてくれた。感謝!  やっとの思いで渡りきったが、こんなに恐ろしいつり橋はなかった。

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◆ワット=シーラッタナマハータート    恐怖のつり橋を渡りきったところが、ワット=シーラッタナマハータート だった。入口で共通入場券を見せると、係員兼売店のおばさんがスタンプを押してくれる。 恐怖のせいか口が渇いたのでコーラを注文すると、氷をコップに2杯もサービスしてくれた。 おばさんたちと「そこのつり橋怖かったよ」などと話しながらコーラをいただいた。 この辺りはちょっとした市場になっているようだが、おばさんたちの笑顔がいい。
   この辺りをチャリエンというが、ヨム川が大きく蛇行しており、 天然の要害になっているためか、スコータイが独立する以前、クメール人たちの拠点だったという。 ワット=シーラッタナマハータートは、その中心に立つひときわ大きな寺院で、 約90m×60mもの大きさの壁に囲まれている。この寺院の見どころを3つ紹介したい。
ワット=シーラッタナマハータート クリックで拡大    (1)正面の門の上、小さな塔の上部の四面に刻まれている、観世音菩薩の涼しげな顔。 カンボジアのアンコール=トムのバイヨンを連想させる造形で、何とも独特である。 ヨム川の氾濫で土砂が堆積したためか、門は高さが1mほどしかなく、くぐることはできないが、 その分飾りがよく見える。反対側にも同じような門があったが、そちらの方は飾りが崩れてしまっていた。
   (2)中心に位置するクメール式の大きなプラーンの左側に残る、 流れるような遊行仏の姿。 腕と足の一部は失われているが、それでも歩いている姿であることが誰にでもわかる。 顔の表情も優しくほほえんでいるようだ。プラーンの手前には他にも何体か仏像が安置されており、 正面には仏座像が、その両脇にはかなり古くて顔が無くなってしまっている仏像と、 下半身が土に埋まってしまっている仏像が、それぞれ静かに並べられていた。
ワット=シーラッタナマハータート クリックで拡大 ワット=シーラッタナマハータート クリックで拡大    (3)このプラーンは後世のアユタヤ時代のものらしいが、登れるように階段がついている。 狭い急階段を登ると、境内全体はもちろん、この辺り全体を見下ろすことができる。
   その他にも、ナーガにすわる仏像、崩れかけたチェディーなどが壁の中に残されていた。 また、壁の外側には上部が崩れた大きなチェディーが1基立っており、 その周辺にはやはり何体か仏像が残されていた。このように見どころの多い大きな寺院跡なのだが、他に見学客もほとんどなく、 静かすぎるくらいだった。

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◆その他チャリエン地区の寺院    チャリエンには、ワット=シーラッタナマハータート以外にも、 小さい寺院のあとがいくつか残されていた。ワット=チョムチューンには、 仏像を納めた小さな建物がよく残っていた。この隣のヨム川のほとりには、 ここで発掘された15体の人骨の展示場があった。説明によると、 先史時代からドヴァーラヴァティーの時代(7〜8世紀)のものらしい。 この辺りはずっと古くから人間が住み着いていたようだ。 また、ワット=チャオチャンのクメール式のプラーンは、 スコータイ独立以前、クメール王ジャヤヴァルマン7世(在位1181-1220?)時代のものという。 ヨム川に沿ってさらに西へ行くと、道沿いにワット=コークシンカーラームがある。 縦に並んだ3つのチェディーと、手前の礼拝堂の壁がよく残っており、往時の様子が想像できる。
ワット=コークシンカーラーム クリックで拡大 ワット=チャオチャン クリックで拡大 ワット=チョムチューン クリックで拡大    昨日と違って、今日は曇っているためかたいへん涼しい。自転車をこいでも快適だ。 まもなくシーサッチャナーライの城壁が見えてくるが、城壁内は後回しにして通り過ぎ、 先に城壁の北西部をめざしていた。すると向こうから来た赤い車が止まり、 運転手が窓から顔を出して「どこ行くの? 覚えてる?」と声をかけてきた。 観光客とおぼしき白人を数人乗せていた。誰だろう、とよく見ると……驚いた!  昨日飲んだ食堂のおじさんではないか。「もちろん覚えてるよ。自転車でまわってるんだ」と答えて、 お互いこんなところで出会った偶然に笑いあった。あとで聞くと、 スコータイとシーサッチャナーライをまわって、1日1台1300Bで、だいたい毎日仕事があるという。 昨日は一緒に酔っぱらっていたが、なかなかのやり手だ。
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◆焼き物の里    城壁の北西部には、約1qの間に500以上の窯跡が残されており、 サンカローク焼きと称される陶器の一大産地だったと考えられている。 スコータイ朝のラームカムヘーン大王(13世紀後半)のころ始まった陶器の生産は、 スコータイ朝がアユタヤ朝に併合されて以後も続けられ、重要な輸出品としてタイに繁栄をもたらした。 サンカローク焼きは日本へもやって来て、桃山時代から江戸時代初期の茶人に「すんころく」としてもてはやされた。
パヤーン窯 クリックで拡大 コノーイ窯 クリックで拡大    道沿いに自転車をこいでいくと、当時の窯跡がいくつか残されている。 形はどれも同じで、長さが7〜8mのひょうたん型をしている。大きい方で火をたき、 小さい方から煙を抜く構造だと思われる。パヤーン窯には、 保存状態のよいひょうたん型の窯が2つ向かい合って並んでいる。ここから自転車で20分ほどこいでいくと、 コノーイ窯を保存展示する立派な博物館があった。 (入場料がいるが、共通券を見せればOK。)そこの窯跡は10mくらいの大きさがあり、 ここで発掘された陶器やその破片が並べられていた。この辺りは今も焼き物を焼いているのだろうか。 サンカローク焼きを模した焼き物を売る店がたくさん並んでいた。
ワット=クディーラーイ クリックで拡大   さらに800mほど行くと、これも立派なサンカローク焼研究保存センターがある。 (ここも入場料がいるが共通券で入れる。)たくさんの窯跡が保存されていて壮観だが、かなり遠いので、 時間がなければあえてここまで来る必要はないかもしれない。
   城壁内の遺跡を見るために今来た道を引き返す。30分はこいだだろうか、 ようやく城壁が見えてきた。城門の手前には美しい建物が2棟並んで建っていた。 ワット=クディーラーイという寺院らしい。

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【この日前半のデータ】 8:00すぎ ホテルを出て、乗り合いソンテウでバスターミナルまで。4B。
バスターミナルで、コーヒーとサンドイッチを買い、朝食とする。
9:20ころ ウッタラディット行きのバスが出発。 11:00ころ シーサッチャナーライの「ムアンカオ」、床屋のレンタサイクル屋の前で降りる。バス運賃25B。
そこで自転車を借りる。1日30B。
チャリエン地区
ワット=シーラッタナマハータート(共通入場券150B購入済み、以下の遺跡・博物館はすべてこの券で入場できる)→ワット=チョムチューン→ワット=チャオチャン→ワット=コークシンカーラーム
城壁北西部
パヤーン窯→コノーイ窯→サンカローク焼き研究保存センター→ワット=クーディーラーイ→城壁内へ
1B=約2.7円

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